2015年1月17日土曜日

黒田博樹投手の復帰にようやく実感が

昨日の黒田投手のインタビューをみながら
ようやく「黒田がカープに帰って来るんだなあ」という実感が湧いてきました。
ここ数年は正直(少なくともプレイヤーとしては)
もうカープに戻ってきてくれることはないだろう…
とあきらめていた部分もあっただけに
昨年末に飛び込んできた『黒田、カープに復帰』のニュースには
なかなかリアリティを感じられないままでした。

黒田投手は2000年のシーズン終盤に4連続完投勝利を挙げ
その後の大きな飛躍を遂げるきっかけを掴みますが、
たしかその最初の完投勝利となるジャイアンツ戦を
秋風に吹かれながらガラガラの旧市民球場のスタンドで
見守ったのを懐かしく思い出します。
あのときは「そろそろ一本立ちして2桁勝てる投手になってくれよ」
と願ったものです。
あれからもう15年ですか。
まさかその後メジャーで毎年2桁勝つ投手になろうとは(^-^;
そして、そんな投手が帰ってきてくれるんですね。

この度の決断に対しては、
地元カープファンの一人として、
「お帰りなさい。カープに、そして広島に帰ってきてくれてありがとう。」
と、ただただ素直にそう思います。

昨日のインタビューでの
-日本で活躍する自信は?
全くないですね。
-日本で達成したいことは
先発ローテーションでまわる以上は2桁は勝たないといけないと思いますし、今シーズン終わって自分がどういう気持ちになるかわからないですけど、それができなければある程度自分の中でどっかで区切りをつけないといけないと思っています。

このあたりとても黒田投手らしいですよね。
「日米通算200勝を達成したい」とか「カープを日本一へ導きたい」とか
記者の方はそういう言葉を引き出したかったのかとも思いますが、
どこまでもストイックな生きざまがうかがえます。
ほぼ同世代の、同じ男からみて
本当に人として尊敬できますし、憧れます。かっこいい!
きっと数字よりなにより、その姿勢こそが今のカープという若いチームに
計り知れない影響を与えてくれるでしょう。
今季のカープ、黒田投手にこれまで以上の声援を送りたいと思います。

黒田博樹投手 インタビュー書き起こし

昨日ツイートした黒田博樹投手がカープ復帰を決めてから
初となるインタビューの様子の書き起こしをまとめてみました。


ー今の心境は? 心境に関してはいつものシーズンとあまり変わらないですし、まだあまり実感がないという感じです。

ー復帰の決め手は? 自分自身もいろんなことを考えながら悩んだ結果、毎年毎年いい決断ができるようにとシーズンを過ごしてきた中で、今年が日本に帰るとすれば最後のシーズンになるんじゃなかいと思ってたんですごく悩みましたけど、最後はカープのファンの人たちの気持ちというものが大きかった

日本の熱狂ぶりについて
直接感じることはなかったですけど、新聞やメディアの報道などでは耳に入ってきています 。

ー20億円のオファーを断っての復帰について 今年で40歳になりますし、あと何年野球できるかわからないですし、その中で、その1球の重みというか、そっちを考えたとき、日本でカープで野球をすることの方が1球の重みを感じられるんじゃないかと自分自身で判断しました。

ーメジャーへの未練は? 未練がないと言えば嘘になりますし、それだけの覚悟をもってアメリカに乗り込んできたので、評価してもらっているのに自分の方から破棄するというのはなかなか勇気がいることだったとは思いますけど、決めた以上はいい決断だったと思えるようなシーズンにしたいなというのが現時点での気持ちです。

ー復帰は実現すると思ってた? 常にいい決断をというか、僕自身は毎年1年契約でやってきたのでいい決断ができるようにとやってきたので、それが一つのモチベーションとしてやってきた部分もあると思いますし、あとは今回のようにいい決断ができるように毎年やって来たのでそれが自分のなかで一番大きかったのではないかと思います。

ーメジャーでの7年間を振り返って いまから考えるとあっという間でしたし、1年1年ここで生き残っていくための、どうやってここで生き残っていくかを常に考えてやってきたのが、7年間一瞬にして終わったという感じです。

ー7年間で『黒田博樹』という投手はどう変わったか
投球スタイルは当然変わったと思いますし、年齢的にも年を取ったので、以前とは違うピッチングスタイルにはなってると思いますし、そういう部分では多少なりとも不安はありますし、毎年毎年不安を持ってシーズンを迎えるんですけど、また新しい環境で自分がアジャストしていかないといけないという不安はあります。

ーメジャーに挑戦してよかったか 結果的にはいいシーズンというか、やってる間は苦しいことの方が多かったですけど、今こうやっていい決断をできたというはメジャーで頑張った自分の勲章だと思っているので、こっちに来て勝負できてよかったと思います。

復帰の決断に満足しているか
今シーズン終わってからどう感じるかだと思いますし、ただ自分にとっては間違いがなかったと言えるようなシーズンを過ごしたいと思っています。

ーカープのユニフォームを着た姿を想像してみたか まだ全然イメージもわかないですし、赤色というのも7年間遠ざかってますし、実際着てみないとわからないですね。

ー復帰についてのアメリカの反応は こっちのアメリカ人の人たちにも「日本に帰るのか」ということは言われましたし、そういう意味では多少なりとも周囲はびっくりしたんじゃないかと思ってますけど 。

ーカープ球団からのオファーについて 毎年毎年いい形でオファーをしていただき、熱意というのは毎年感じていましたし、それに毎年毎年頭を下げて申し訳ない気持ちで断ってきたんですけど、今回こういう決断をして球団の力になれればいいかなと思っています。

ー背番号15について あまりこだわりはなかったんですけど、7年間15番を空けてもらってたというのは、自分の中ではすごくありがたかったですし、そういう意味ではまた15番をつけることで新しく愛着がわくんじゃないかなと思ってます。


ー今日は1月15日だがそれに合わせたのか いやいや、それは全然気にはしていなかったですし、それは意識してないですけど(笑)

ー日本で活躍する自信は? 全くないですね。アメリカであろうが日本であろうが、マウンドに上がるということは大変なことですし、その中で結果を残して行くというのはそんな簡単なことじゃないと思ってます。ただ、契約した以上はそれなりの結果を出さないいけないと思いますし、それなりの覚悟で契約したわけなんで、それはチームの力にはなりたいなと思っています。

ー今日のキャッチボールは日本の公式球か? そうですね。
ー感触は? この時期に感触はわからないですね、自分自身では。

ーカープの8年前との違いについて 聞くのは聞きましたけど、実際自分の肌で感じてはいないので、それについてはわからないですね。

マツダスタジアムで投げることについて
初めての球場ですし、昔の市民球場ともまた雰囲気も全然違うと思うんで、早く慣れられるようにしたいなと思います。あとは、僕が市民球場で投げてたときのファンがまた僕のピッチングをみてくれればいいかなと思います。

ーマツダスタジアムについての印象 メジャーの球場にとても近いような雰囲気はありましたけどね。

ー日本に帰って楽しみにしていることは? 楽しみにしていることはあんまりないですね。ただ、そうやってカープファンの前で試合ができるというのは一つの楽しみだと思います。

日米の1球の重みの違い
当然アメリカで投げるのも重みがあると思いますけど、僕に残された球数というのはそんなに残ってないと思うので、その中で自分の気持ちも含めて、ボールを投げるということに関して、そっちの方が充実感があるんじゃないかと自分で判断しました。

日米の公式球の比較
日本で投げてみないとわからないですし、当然アメリカでも気候によって地域によってボールの変化の仕方が違うかったんで、それは日本に帰って実際自分でマウンドに立って投げてみないとわからないというところはたくさんあると思います。

日本の適応のポイントは?
自分にとってはまったく新しいチャレンジだと思うので、当然日本で活躍したからアメリカで結果が出るというものでもないですし、その逆でもあるので、もう一度初心に戻ってと言うか、いろんなものにアジャストしていかないといけないかなと思います。


メジャーでやり残したことは?
当然ワールドチャンピオンを目指してやっていたので、そこのマウンドに立ちたいという気持ちは常に持っていましたし、プレーオフは何試合か経験できましたけど、最後のワールドシリーズというのを経験できなかったのは、自分の中では未練というか、そういう部分はります。

日本で達成したいこと
先発ローテーションでまわる以上は2桁は勝たないといけないと思いますし、今シーズン終わって自分がどういう気持ちになるかはわからないですけど、それができなければある程度自分の中でどっかで区切りをつけないといけないかなと思ってます。

ー今年復帰を決めた理由 なかなか難しい決断でしたし、限界を自分で決めるというのはなかなか難しい部分もありましたけど、限界を決めたというよりもどっちかと言うと、残りがどれだけ野球ができるかわからない中で、自分の野球人生を振り返った中で、やっぱり最後はそこでマウンドへ上がれば自分の中でなにか納得のできるものが、それで逆でまったく日本で投げずに野球人生が終わったときにやっぱり自分の中で引っ掛かるものがあるんじゃないかと、そこまで考えながら決断しました


最後に日本のファンへ
どこまでできるかはわからないですけど、それなりの覚悟をもって日本に帰るわけですし、アメリカでマウンドへ上がるのも日本でマウンドへあがるのも大変なことには変わりないですし、それなりの気持ちでマウンドへ上がりたいなと思っているので、そこをみてもらえればいいかなと思います。(終わり)